今回は成長期の痛み、運動をしている子どもを対象に概論を取り上げます。

 難しいかもしれませんが、成長痛と成長期のスポーツ障害(主に骨端症)とは厳密には異なるものですが、今回は触れずに述べたいと思います。

 成長期の痛みで思い当たる診断は…

 

 オスグッド病

 セーバー病

 有痛性外脛骨障害

 野球肘

 腰椎分離症

 

 などなど。今回は成長期が定義なので診断名を挙げるのは難しいですが…

 

 一般的には骨の成長の方が筋などの成長よりも早いので、運動や疲労によって筋の柔軟性が低下すると、筋と骨の付着部で牽引ストレスがかかるのが原因とされています。運動を中止し、ストレッチで柔軟性を高めるように指導されると思います。

 

 上記は間違ってはいませんが、それだけで改善するとは私は思いません。

 

 まず成長には個人差があります。身長が1年で10㎝以上も伸びる時期があります。男子で中学1年~3年の間くらいでしょう。女子は男子よりも身体の成長が1年ほど早いと思ってください。それでも3年くらいの幅があります。この時期の前後で対応も変わってきます。自分がどの成長度合いなのかを把握することができていますか?

 

 次に付着部に牽引ストレスがかかっているのにストレッチが効果的にできるでしょうか。痛みが強い時期にストレッチは禁物です。牽引ストレスを減らすのには筋の起始と停止を近づけることです。オスグッド病を例に挙げると骨盤が前傾できるかで膝の負担は変わります。そういった動作の獲得が必要です。

 

 最後に運動の中止が必要なことが理解できていますか?基本的には運動を中止すれば痛みは取れます。症状にもよりますが、腰椎分離症で骨の癒合を待つのであれば半年かかります。半年のもの間運動の中止ができますか?本人、保護者、指導者が共通して理解できていなければなりません。痛みが取れた時点で運動を再開してしまうケースをたくさん見てきました。骨の癒合の可能性があったのに、完全骨折になればその後一生癒合はできなくなります。

 

 休んでいる間にやるべきことがたくさんあります。

 

 休む必要性を理解すること

 痛みの原因を理解すること

 痛みの原因の改善のためには全身のチェックや動作を変えなければならないこと

 効果的なストレッチを覚え、実行すること

 運動再開前には考え方と身体が変わっていること

 

 成長期のスポーツ障害に大切なのは、成長期の子どもときちんと向き合うことだと思っています。

 

 なぜスポーツをしていますか?この先どんな選手になりたいですか?

 子どもたちの可能性を潰さないように、運動を休ませる勇気を保護者・指導者の方も持ってもらいたいと思います。

 

 当院では「痛いうちは休んで、痛みが取れたら運動していいよ」ということは言いません。時間をかけて成長期のスポーツ障害と向き合います。そのため学生割引も設定しています。些細な相談でもいつでもお越しください。